2009年11月15日

川上未映子講演会

昨日は芥川賞作家・川上未映子サンによる「読書教養講座」の公開授業を見に(?)、関西大学に行ってきました。



お昼を関大前のモスバーガーで済ませ、ゆっくりと会場のホールへ。余裕のある後ろの席に座ろうとしたら、「前の方の席が空いているので」と係員にうながされ、移動。予定外に一列目に座る事になったおかげで、美しい川上サンの表情をたっぷり(笑)見ることができました。

「読書のひみつ、読書のよろこび」と題した講演は、なんとなくメモをとりながら聞き始めたのですが、これによって“取材”している時と同じスイッチが入ったのでしょう。集中力が増し、余計刺激的な響きとなって、川上サンの言葉が僕の中に飛びこんできました。

「違和感があったんです。子供の頃、『死ぬ』ことに恐怖や不安があったけど、言葉がなくて、人に伝えることができない。違和感を表現しているものがないかと小説を読むようになりました。高校に入って、違和感を表すには哲学が近いんじゃないかと考えるようになったけど、実際は物語だけでも、哲学だけでも不十分。その時、文学というものが立ち現れてきたんです。物語と哲学の両方を奇跡的なバランスで成立させる方法じゃないかな。たくさん本を読み、そこに飽き足らなくなって、小説を書くようになりました。文学では、科学に馬鹿にされるようなことも表せる。捏造できるんです」と、創作の動機を語る川上サン。

「言葉は自分だけの世界なら必要なかった。感覚を伝え、ないものをそこに置くことができる、魅力的な道具なんです。言葉で新しい世界を置くのが、小説家や詩人。読書はその世界を増やすことができるし、なくなることはないと思います。そういう体験を必要とする人に作品を届けていきたい」と読書の魅力を話していました。

公開授業の後半は関大の柏木先生と三人の学生を交えたディスカッション形式で進行。「9時間睡眠」「1週間のうち5日は外出しない。家の中でエコノミー症候群」「最近、通販で買った“レッグマジック”で運動しています」「無趣味なんです。子供の頃から髪の毛をさわることぐらい」「マンガの『日出づる処の天子』が好きで毎晩読んでいます。みなさんもぜひ。物語の舞台の奈良に行った時は楽しかった!」といった話題が飛び出し、会場の笑いを誘っていました。

会場との質疑応答もあり、15時終了予定の公開授業は約20分オーバーで終了。壇上では著書購入者を対象にしたサイン会の準備が始まり、「どうしようかな」と思ったけど、すでに整理券の配布は終了…。諦めがついて(?)、会場を後にしました。

僕の読書体験に哲学的なものはなきに等しいだけに、川上サンの話は刺激的で、ある意味、今回の講演自体が僕の中でひとつの作品として消化された気がします。今後も追いかけていきたい作家さんになりました!


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Posted by せんちゃまん at 22:11│Comments(0)雑談
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